三重県気候変動適応センター

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センター活動記録

2025.01.20

「おいしい!の笑顔」を未来へ届けたい(その1) ~井村屋グループのこと、小豆と玉ねぎ~

井村屋グループ

この記事は2022年12月7日に実施したヒアリングに基づき、
三重県気候変動適応センターが作成しました。
なお、一部記述内容について、2024年12月現在での時点修正
を加えています。

井村屋グループについて

 井村屋グループは2022年度に創業125年、会社設立75周年を迎えた食品メーカーです。
 本社と本社工場は三重県津市にあります。
 肉まん、あんまん等の点心・デリ事業、あずきバー、やわもちアイスに代表される冷菓事業、ようかん、カステラ等の菓子事業、ゆであずき、ぜんざい、お赤飯の素、氷みつ等の食品事業、ロングライフ豆腐などのデイリーチルド事業等を幅広く展開しています。

小豆と玉ねぎ

 当社の製品の原材料で、気候の影響が特に心配されるのは、小豆と玉ねぎです。いずれも主に国内産のものを使用しています。

 小豆は北海道が主な産地です。国内産の9割以上を北海道産が占めています。
 2018年に北海道の小豆は大変な不作になりました。
 不作の主な原因は、北海道に台風が上陸した影響ですが、この年は他の気象条件も良くなかったと思います。小豆の栽培には、日照時間、気温の寒暖差、霜など様々な要素が関係しています。

 当時、取引のあった豆問屋は数社でしたが、この数社だけでは必要とする小豆の量が確保できなかったため、全国各地の豆問屋に声をかけて、何とか2018年から2019年のシーズンを乗り切りました。いま取引のある豆問屋の数は、以前の3倍になっています。

 小豆の調達方法としては、あらかじめ契約した先から買う契約栽培と、その時の市場の価格で買う相場買いがあります。2018年のような極端な不作があると、相場買いに頼るのはリスクが大きいので、この不作を契機に契約栽培の割合を増やしました。

 また、国内産の小豆の量が減ったので、この時は海外産の割合を一時的に増やしました。現在は、国内産の割合が2018年以前の水準に戻りつつあるところです。

 当社で使用する玉ねぎは北海道産がほとんどです。一部、ゴールド肉まん等には、淡路島産を使っています。

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