三重県気候変動適応センター

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フィールドワーク

2020.06.10

はじめに

 20世紀の100年間で、日本の平均気温は約1℃上昇しました。
 農林水産業、自然災害、健康など様々な分野で、すでに、私たちの暮らしには気候変動の影響が及んでいます。そして、21世紀の100年間で、気温はさらに上がると予測されています。
 このため、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの利用、植林等により、温室効果ガスの排出を抑える「緩和」の取組に加えて、農作物の新品種の開発、海面上昇に備えた堤防のかさ上げ、クールビズの普及等、自然・社会・経済のあり方を調整することで、温暖化の悪影響を軽減しようとする「適応」の取組が求められています。
 三重県気候変動適応センターでは、三重県内における気候変動の現況を把握するため、2019年8月から11月にかけて、県内の研究所、行政機関、学校、個人宅などへ出向き、様々な分野の方が、研究、仕事、生活の中で気候変動の影響をどのように感じ、対策を講じているのか等についてインタビューを行いました。
 気候変動とその影響が、温室効果ガスの人為的な排出によるものか否かを、すべての事象について明らかにすることはできません。そのため、インタビューに際しては、それぞれの現場で感じている気候変動と影響について、科学的証拠の有無は問わないことを条件としました。
 その結果、当センターが想像していた以上に多くの方が気候変動を肌で感じ、その影響を憂慮していることが明らかになりました。
 掲載内容については、お話を伺った方に確認をいただきながら、当センターで取りまとめました。
 この小冊子が、皆様の、気候変動とその影響への理解を深めるとともに、それぞれの立場で「適応」の取組を進める一助となればと願っています。

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